2016年4月8日に、越境ECにかかる通関制度が大きく変更されましたが、5月25日の発表により、その新しい通関制度の一部が1年間延期されることになりました。

具体的には、新しい通関制度では、ポジティブリスト(正面清单)に入っていない商品については、通関証明書(通関単)を出す必要がありました。ところが、2016年5月25日からは、これまで通り、通関証明書を出さずとも、中国で輸入が可能になりました。

ただし、あくまで延期措置であり、2017年5月12日からは、通関証明書を出す必要があります。化粧品などの場合は、食薬監総局への登録等が必要になり、手続きに1年ほどかかる場合もございますので、延期措置期間中に対応することをお勧めします。

延期措置の背景には、主に3つの要素があります。1つは、保税区に輸入許可することができない商品がたまってしまったこと。2つ目は、越境ECに関する商品が保税区経由ではなく、直送されるようになってしまったこと。3つ目は、越境EC市場への予想以上の影響があったことです。

1つ目については、新しい通関制度により、通関証明書が必要な商品について、企業側がすぐに通関証明書の入手対応できず、保税区に予想以上の大量の商品がたまってしまいました。

2つ目については、越境ECには、今回の新税制の大きな狙いの1 つは、課税を免れる直送モデルの取り締まりでしたが、その狙いとは逆に、直送モデル取引が増加してしまったのです。越境ECにの商品配送方法は大きく、保税区モデルと直送モデルがあります。保税区モデルであれば、ECサイト事業者が代理納税を行っているという背景から、保税区に入れる過程で適正に税金(関税・増値税・消費税)を収めることになります。一方、直送モデルでは、商品発送人(日本側)から商品受取人(中国側)が直接発送するため、基本的に商品受取人が税金を払います(ECサイト事業者が代理納税する場合もあります)。ところが、税関がすべての商品をチェックするものではないため、ほとんどの商品が課税を免れているのです(おおよそ、郵送物の金額1,000元以下で0.1%前後、1000元超で1~3%のチェック率)。

3つ目については、越境EC試験区(杭州、深セン、寧波等)では、取引量が新税制施工前に比べて6~7割以上減少しました。市場への影響が大きすぎると中国政府側が判断したのだと考えられます。

参考:财政部 关税司负责人谈跨境电子商务零售进口有关过渡期监管措施

http://www.gov.cn/xinwen/2016-05/26/content_507680...

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