現在、上海市ではロックダウンが継続しており、
1か月以上、実質的に大部分の会社が経営活動を行うことができておりません。
直近の問題として、資金繰り上で問題を抱える会社が増えております。
弊社の財務コンサルティングをしている上海現地の顧客から、
資金繰りに関する問い合わせが多く来ております。
そこで、上海ロックダウン時の会社救済策について、ご案内いたします。
1, 家賃の減免
上海市直轄の国営企業のビル等を使っている場合には、3か月免除。さらに、営業停止間が延長される場合は6か月間の免除が可能です。
ところが、上海市直轄の国営企業が家主でない場合には、基本的に上記優遇策は適用できません。
その場合は、不可抗力で長期間事務所が使えず、資金繰りが厳しいことを理由に、
直接家主へ家賃の減免請求を行うことが可能です。
上海市の裁判所から通達が出ており、お互いの合意ベースとなりますが、
減免請求を行い、交渉することが可能です。
2, 従業員の給与減免
上海市の通達によれば、法に従い隔離された従業員の給与待遇の保障を明記する一方で、経営困難に陥った民主的な給与調整を認めています。
つまり、会社側に従業員の給与を減免させる強制力はないものの、従業員の合意を得れば、可と読みとることができます。
上海市の物価は2~10倍に跳ね上がっており、物によっては青天井であるため、従業員によっては、給与調整は生死にも直結する問題になり得ます。
したがって、関連文書の保存のみでなく、都度弁護士を間に入れて実施するなど、通常時よりも更なるデリケートに進める必要があります。
3, 納税の延期
上海市税務局からの通達によれば、3-4月分の会計税務申告は5月末までと定めらました。また、5月末でも間に合わない場合は、別途申請を行うことにより、再延長も可能です。
つまり、3-4月にかかる納税は、実質的に5月末まで延長することができます。
会社によっては、毎月の納税額が大きくなるため、短期間ではありますが、資金繰りが少しだけ楽になる可能性があります。
ただし、現時点では5月末が申告納税期限のため、意図せず期限に間に合わなくなるなどのリスクは避ける必要があります。
4, 営業開始の通達待ち
製造業については、条件を満たした会社の営業開始を認める通達が出ております。
従業員全員がワクチンを打っていること、感染防止措置を完璧に行っている等、相当に厳しい条件ではありますが、条件を満たせば、営業を開始することが可能です。
現在のところ、製造業のみですが、今後、その他業種の営業開始の条件などが通知されるのではないかと考えられます。
通知が出ましたら、すぐに営業開始をし、少しでもブランク期間を短くし、復旧できる状態にしておくことが望ましいです。
上記内容の動画解説はこちらをご覧くださいませ。
関連通達:
家賃減免
上海市直轄の国営ビルの場合:《上海市国有企业减免小微企业和个体工商户房屋租金实施细则》发布 (shanghai.gov.cn)
その他の場合:市高院发布《关于涉新冠肺炎疫情案件法律适用问题的系列问答之三(2022年修订版)》 (shanghai.gov.cn)
従業員の給与減免
人力资源社会保障部 全国总工会 中国企业联合会/中国企业家协会 全国工商联 关于做好新型冠状病毒感染肺炎疫情防控期间稳定劳动关系支持企业复工复产的意见_中华人民共和国人力资源和社会保障部 (mohrss.gov.cn)
納税の延期:
关于延长2022年4、5月份申报纳税期限有关事项的通告 (chinatax.gov.cn)
営業開始の通達待ち:
《上海市工业企业复工复产疫情防控指引(第一版)》图解 (sh.gov.cn)