本日は中国株式市場の特徴について、お話しします。
中国株式について、日本語で検索すると、中国株式市場の歴史や制度についての文献しか見当たりません。
しかしながら、実際に投資をする際には、値動きの特徴、全世界株式市場全体の中国の位置づけ、分析方法を把握しておくことが重要になります。
そこで、本日は、中国株を買う際、実務上の視点での中国株式市場の特徴について、お話しします。
まず、値動きの特徴を一言でお伝えすると、ボラティリティが非常に大きいです。
なぜボラティリティが大きくなるのか。その理由は、中国では個人投資家が多く中国株式市場に参加しているためです。
例えば、株式保有割合でみれば、個人投資家の割合は、十数%ですが、中国はその倍の三十数%です。
売買高で見ると、アメリカや日本では、個人投資家の割合は、20~30%ですが、中国では80%です。
なぜ、個人投資家が多くいる場合に、ボラが激しくなるかというと、個人投資家は、ニュースや噂によって売買し、かつ同調圧力に弱い傾向があるためです。
例えば、2015年8月11日中国の中央銀行]が突如、中国人民元の対米ドルでの基準値を大幅に引き下げ、その影響で、翌週、上海総合指数は、一日で2015年8月18日に約30%下落しました。
もう少し過去にさかのぼると、2007年10月から始まったリーマンショックでは、世界では、約50%の下落ですが、中国は6千元→2千元を割るという約70%下落しています。
次に、全世界株式市場全体の中国の位置づけ についてお話しします。
結論から申し上げますと、株式市場は、アメリカ一国がダントツのシェアをしめており、全世界株式市場へ大きな影響を与えています。
その中で、中国の株式市場は、第二位のシェアを誇りますが、アメリカの半分にも満たず、影響力は小さいと言えます。
株式市場を見るには、ストックとフローの視点から見ていく必要がございます。
ストックとは、時価総額(株数×株価)です。
フローとは、売買高(取引量を示し、株取引の活発度合いを測る)です。
ストックから見ていくと、全世界では、108 万億ドルの時価総額があると言われており(2020年)、そのうち、アメリカは42%(45万億ドル)、中国は香港市場を入れて、17%です。ちなみに日本は6%です。
フローで見ていくと、全世界では、一日に186万億米ドルの売買高があると言われています。
そのうち、アメリカは約50%、中国は香港を入れて約20%(35万億ドル)です。
ちなみに、日本は約4%です。
実際に値動きを見ても、アメリカの金融政策などが中国含む世界株式市場に影響を与えており、例えば、アメリカが金利を上げ始めると、アメリカ株が下がり始め、金融緩和を継続している日本や中国の株も、アメリカにつられて下がり始めます。
ウクライナショックも重なっているため、見極めにくい部分もありますが、2022年初めから始まった下落などは典型的なパターンです。
次に、中国株分析ツールについて、お話します。
中财网といって、中国株のあらゆる数値を図表化しているサイトです。
無料で見れる範囲が多くあり、非常に使えます。
例えば、このページは、中国株の指数を対比させたチャートです。
主要指数对比-上证指数-深成指数-中小板指数-创业板指数-科创50 (cfi.cn)
上から、上海指数、深セン指数、創業板、科創板の指数が対比されています。
上海指数と深セン指数は日本でいえば、東証一部に該当するメインボードです。
創業板、科創板は、新興企業が上場している市場で、日本のマザーズ、ジャスダックに該当する市場です。
チャートを見るとわかりますが、創業板、科創板が動きが早くまたボラティリティが激しいです。上海指数と深セン指数は、動きが遅く、また安定した動きをします。
次に、業界別の株の動きをまとめたレーダー表をご紹介します。
こちらは、業界別の株の急騰率をレーダー表にまとめたものです。
日ベースでは、あまり役に立ちませんが、年ベースでみると、
現在どのセクターが盛り上がっていて、どのセクターが注目されていないのか一目瞭然です。
このレーダーと、景気循環を組み合わせると、次にどのセクターが盛り上がっていくのか予測することができます。
例えば、景気後退期はエネルギーセクターが盛り上がる傾向があります。
現在エネルギーセクターのみが上昇しておりますので、まさに景気循環中では、景気後退期の真っ最中だと言えます。
次に不況期には、生活必需品・公共事業・ヘルスケア・通信が盛り上がってきます。
次の回復期になると金融・ハイテクです。
この分野は、現時点では真逆に位置し、四大銀行でもPBRが1倍割れしている状況です。
次の好況期には製造業、消費財・素材が盛り上がってきますが、まだ虫の息です。
以上で中国株の特徴についての解説を終了いたします。
Youtubuでも解説しておりますので、ご興味のある方は下記をご覧くださいませ。