中国ローカル企業と外資企業において、会計・税務ルールはほぼ統一されていますが、実務の取り扱いがかなり異なります。今回は、実務上具体的にどのような点で異なるかをご紹介します。
まず、月次会計処理について、外資企業は毎月決算し、納税も毎月適正に納税している企業がほとんどです。一方、中国ローカル企業(従業員が5人以下の小規模会社が前提)は、3か月に一回の記帳・納税を行っているが多く見受けられます。規定上は、毎月決算が原則であるため、3か月に一回の記帳・納税はルール違反となりますが、最初の2か月を0申告、残りの1か月で3か月分を記帳・申告納税している企業が多いです。税務上は、規模が小さい会社については、企業所得税・増値税が3か月に一回の納税になるため、そのような処理が往々に行われています。本来、会計資料は会社の状況を数字で把握し、意思決定に役立てるものです。ところが、小規模の中国ローカル企業の場合、株主と経営者が同一であり、かつ小規模であることから、経営者がすべて目で把握できる状況であるため、上記のようなことが起きています。外資の場合、小規模であっても、株主(本社)と経営者(駐在員)が異なるため、正確な月次会計処理が求められる傾向があります。
次に、年次会計処理について、ほとんどの外資企業と中規模以上のローカル企業は、年度監査を受けておりますが、小規模のローカル企業は、年度監査を受ける会社が減ってきています。規定上、年度監査を受けることを要求されておりますが、小規模のローカル企業については、3年ほど前から、年度報告時(工商局、税務局などへの書類提出)に年度監査資料を求められなくなったことから、実務上、不要と判断しているケースが多くなっています。また、仮に、工商局からサンプリング検査を受け、年度監査資料を求められた場合であっても、年度監査資料を急ぎで作り(そのような会計事務所がある)、対応できるため、リスクも大きくないと判断している経営者が増えています。ただし、地区、担当者によっては、小規模でも年度監査資料の提出を求めるケースがあります。
参考通達等
特になし