サンプル送付の会計税務処理について、中国では、
会計上は広告宣伝費で処理ができても、
税務上は売上として処理する必要があります。


日本ではサンプル送付の会計税務処理は、
一般的に、広告宣伝費として扱われます。

特定の業者へ利益になるサンプル送付と判断されると、
交際費として扱われることがありますが、
売上として扱われることはございません。
(日本国税庁:No.5260 交際費等と広告宣伝費との区分)


中国では、日本との取り扱いが全く異なるため、注意を要します。

例えば、原価100元、一般販売価格200元の棚卸品を
サンプル発送した場合、具体的な中国会計税務処理は、
下記のようになります。


1)会計処理
下記のような会計仕訳を計上します。


借方)销售费用(販売費用) 134(=原価100+一般販売価格200×増値税率17%)
贷方)库存商品(棚卸商品) 100
贷方)应交税费-应交增值税(仮受増値税) 34(=一般販売価格200×増値税率17%)



2)税務処理-増値税
増値税申告の際、一般販売価格で販売したと仮定して、
売上を認識します。

仮に、当月に仮払増値税がなかった場合は、
34元(=一般販売価格200×増値税率17%)の増値税支払い義務が発生します。

税務規定上、直近の同類商品の販売価格等で販売したと仮定して、
増値税を計算すると規定されています。
(中华人民共和国增值税暂行条例实施细则 第十六条)


なお、発票は必ずしも発行する必要はなく、
発票なし売上にて増値税申告することになります。



3)税務処理-企業所得税
企業所得税申告の際、一般販売価格で販売したと仮定して、
売上を認識します。

今回のケースでいえば、100(=一般価格200 -原価100)の利益が
企業所得税上、発生することになります。


なお、規定上は、公正価格で販売したとみなすと規定されております。
(国家税务总局公告2016年第80号)

つまり、一般販売価格にかかわらず、サンプル発送時に、
公正価格が減少しているのであれば、
減少後の価格を販売価格とすることが、実務上の解釈で可能です。


また、実務上では、上記のような複雑な処理を避けるために、
他取引と共に会計処理しているのが見受けられます。


しかしながら、会計監査人や税務局より、本来2つに分けて行うべき処理を
意図的に1つにまとめて処理されていると判断された場合は、
指摘を受ける可能性があります。



参考規定等
日本国税庁:No.5260 交際費等と広告宣伝費との区分
https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5260.htm

关于自产自用的产品视同销售如何进行会计处理的复函 财会字[1997]26号
http://www.czj.sh.gov.cn/zys_8908/zcfg_8983/zcfb_8...

中华人民共和国增值税暂行条例实施细则 第十六条
http://www.gov.cn/flfg/2008-12/18/content_1181744....

国家税务总局公告2016年第80号
http://www.chinatax.gov.cn/n810341/n810765/n199003...

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